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2023年10月の胃カメラ・大腸カメラ~腹部超音波で肝血管腫

[2023.11.01]

消化器内視鏡

10月のほんじょう内科の内視鏡実績は、胃カメラが121件、大腸カメラが60 件でした。

今月に入って多くの検査予約をいただいているため、胃カメラ、大腸カメラのご予約は平日で2~3週、土曜日だと4週間以上お待ちいただいている状況です。できる限り早くに検査を受けていただけるよう工夫をしておりますが、ご不便をおかけする場合もありますことをご容赦ください。

内視鏡検査のご予約を検査前日や当日にキャンセルされる方がいらっしゃいます。やむを得ない事情があってのことかもしれませんが「もっと早くにキャンセルのご連絡をいただいていたら他の患者さんをご案内できたのに」と悔しい思いになります。多くの患者さんに検査を受けていただき病気の早期発見につなげたいと強く願っています。皆様のご理解とご協力をお願いします。

 

腹部超音波で肝血管腫

健診やドックの報告書のなかに「腹部超音波・肝血管腫」と書いてあったことはありませんか?

 

肝血管腫とは?

肝血管腫は肝臓にできる良性腫瘍で最もしばしばみかけるものです。数㎜の小さいものから5㎝以上の大きさがあるものもあります。2個、3個と多発していることも珍しくありません。ほとんどの場合一生無症状のままで、悪性腫瘍に変わることはありません。このため通常手術などの治療は行われません。

肝血管腫

 

超音波(エコー検査)での診断

超音波で肝血管腫は①周りの肝臓より白く見えたり、②周りの肝臓より黒く見えたり、③周りの肝臓と同じ色をしていたりと様々な見え方をします。肝血管腫の超音波での最大の特徴は一つのしこりが体の向きや呼吸によって色が様々に変わることです。体の向きで色が変わることをchameleon sign(カメレオンサイン)、じっと見ていると時間とともに色が変わるのをwax and wane sign、見えていたはずのしこりが超音波の探触子を強く押すと見えなくなるのをdisappearing signと呼んでいます。また、肝血管腫の縁には白く細い線が見えることが多くこれをmarginal strong echo と呼んでいます。超音波検査でこれらの特徴がみられる場合に肝血管腫と診断されます。

 

肝血管腫と間違えられることがある腫瘍

ただし、ここで注意しなくてはならないのは肝血管腫とまぎらわしい他の肝腫瘍があることです。

肝血管腫と間違われる可能性のある良性のものには肝血管筋脂肪腫、限局性脂肪沈着、炎症性偽腫瘍などがあり、悪性のものには肝細胞がん、胆管細胞がん、転移性肝がんなどがあります。肝血管腫と悪性腫瘍を正確に見分けることがとても大切ですが、超音波検査だけでは判断になやむこともあります。

 

からだの全体像も大事

肝臓がんの半数近くはB型肝炎ウイルスかC型肝炎ウイルスが原因で発生します。B型慢性肝炎やC型慢性肝炎による肝硬変では1年間に5%以上の確率で肝臓がんが発生します。また、アルコールなどウイルス肝炎以外の肝臓病が原因の肝硬変であっても肝臓がんのリスクが高いことがわかっています。近年では糖尿病や脂肪肝を合併した肝臓がんも増えてきており油断ができません。

また、胃がんや大腸がん、すい臓がんなどの他の臓器に癌を患っていたり、それらを治療したことのある方の場合には転移性肝臓がんの可能性があります。

 

10mm以下の肝血管腫

超音波検査で10mm以下の肝血管腫が初めて見つかった場合、通常3か月後に超音波検査の再検査を行い大きさに変わりがないかを確認します。大きくなっていない場合はその6か月後さらに12か月後に超音波検査を行います。

 

20㎜以上の肝血管腫

超音波検査で20㎜以上の肝血管腫が見つかった場合は、万が一肝臓がんなどの悪性腫瘍と見間違えている可能性を考慮して他の検査を追加します。たいていの場合造影CTを行いますが、それでも判断がつきにくい時には造影MRI、造影超音波検査を行います。様々な画像検査を行っても悪性腫瘍を完全に否定できない場合は肝生検または手術を受けていただくことがあります。

まとめ

肝血管腫は良性の病変で通常治療を必要としませんが、検診で初めて指摘された場合は念のため肝臓専門医に相談することをお勧めします。

 

南平岸の消化器内科・胃カメラ・大腸内視鏡

ほんじょう内科

院長 本城信吾

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