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便潜血検査で陽性

便潜血検査とは?

便潜血検査とは? 大腸がんが進行すると、腹痛、血便、便秘などの症状が現れます。しかし早期の大腸がんはほとんどが無症状です。大腸がんを早期発見するには、症状がなくても定期的に大腸がん検診を受けることはとても大事です。

大腸がんの表面からは少しずつ血液が染み出てきます。この眼で見ただけではわからないほど微量な血液を検出するのが便潜血検査です。自宅のトイレで検体をとります。排便した後、専用容器のキャップについた採便スティックで便の表面をこすって少量の便を採取します。1日1回2日間を1セットとして提出(便潜血2日法)します。とった検体は3日以内に医療機関に提出してください。

40歳以上の方は、毎年受けることをお勧めします。

「便潜血2日法」を毎年受け、陽性がでたときに大腸カメラ検査を受けるようにすると大腸がんによる死亡率を低下させられることが証明されています。

 

便潜血検査(大腸癌検診)で陽性になったら

便潜血検査は2回1セットの検査を毎年行うことが勧められています。

1回の便潜血検査では進行がんの90%、早期がんの50%が陽性となります。1回だけでなく2回1セットとして行う理由は、早期がんを見落とさないためです。

2回のうち1回だけでも陽性がでれば、精密検査が必要です。この場合は「大腸カメラ検査」を受けてください。

1回だけ陽性のうちに診断されていれば早期治療ができたはずが、2回陽性になるまで放置したために癌が進行して手遅れになってしまっては、便潜血検査を受けた意味がありません。

大腸がん以外の病気でも便潜血検査が陽性になる?

便潜血検査は便に混じった微量の血液を検出する検査なので、大腸がん以外の病気でも陽性になる場合があります。痔や、良性の大腸ポリープ、大腸の炎症が原因で便潜血検査が陽性になることがあります。

ただし、「便潜血は痔のせいだから、精密検査は必要ない」は間違いです。痔があるかないかに関係なく大腸がんは発生します。

 

増え続ける大腸がん

日本で、大腸がんにかかる人の数はこの20年間ずっと増え続けています。 また大腸がんで亡くなる人の数もずっと増え続けています。

「がん」で亡くなる方のうち、大腸がんは肺がんに次いで第2位で、2017年の全国統計では1年間に約5.1万人の方が大腸がんで亡くなっています。
また「がん」にかかる人の数では、男女あわせた総数はがんの部位別で最も多く、男女別にみると、男性では第3位、女性では第2位でした。

死亡数の多い癌 2020年

  1位 2位 3位 4位 5位  
男性 大腸 膵臓 肝臓 大腸を結腸と直腸に分けた場合、結腸4位、直腸7位
女性 大腸 膵臓 乳房 大腸を結腸と直腸に分けた場合、結腸2位、直腸10位
男女計 大腸 膵臓 肝臓 大腸を結腸と直腸に分けた場合、結腸3位、直腸7位

国立がん研究センター「がんの統計2022」より

罹患数の多い癌 2018年

  1位 2位 3位 4位 5位  
男性 前立腺 大腸 肝臓 大腸を結腸と直腸に分けた場合、結腸4位、直腸5位
女性 乳房 大腸 子宮 大腸を結腸と直腸に分けた場合、結腸2位、直腸7位
男女計 大腸 乳房 前立腺 大腸を結腸と直腸に分けた場合、結腸3位、直腸6位

国立がん研究センター「がんの統計2022」より

大腸がんの原因

高齢化や食生活の変化は、大腸がんが増えている原因と考えられています。

以下のような方に「大腸がん」が多いとされています。

  • 年齢50歳以上
  • 大腸がんに罹った家族親族がいる
  • 肉や脂肪の多い食品を好み野菜をあまり食べない
  • お酒を多く飲む
  • たばこを吸う

 

「大腸がん」が早期発見できると?

大腸がんはステージ(進行度)を0から4の5段階に分けて診断します。ステージ0~1は、がんが大腸の壁の内側にとどまっている時期です。この時期に治療できると、5年生存率(がんと診断された患者さんのうち診断から5年後に生存している方の割合)が97%以上です。一方で他の臓器にがんが広がったステージ4では5年生存率が20%まで減少します。

また、早期にがんが見つかった場合お腹を切らずに大腸カメラを用いた内視鏡手術で根治できます。しかし、より進行した癌になるとお腹を切る手術に加えて術後の抗がん剤治療を受けなければなりません。こうなると身体への負担だけでなく時間や金銭的な負担も大きくなります。

したがって、大腸がんは早期発見・早期治療がとても重要です。

 

 

Q&A

Q 痔のせいだと思うので、大腸カメラ検査は受けなくてもいいですか?
A 確かに痔が原因で便潜血検査が陽性になることがあります。しかし、痔がある方にも大腸がんができることがあります。念のため大腸カメラ検査を受けてください。
Q 便潜血検査が陽性になりました。大腸癌に罹っている可能性はどのくらいありますか?
A 便潜血検査が陽性になった方が、その後の精密検査で大腸がんと診断される割合は3~7%程度とされています。
Q 便潜血が2回のうち1回だけ陽性でした。便が固かったせいだと思います。大腸カメラ検査ではなく、もう一度便潜血検査を受けたいです。
A きっと、大腸カメラ検査にたいして不安な気持ちや恥ずかしい気持ちが強いのでしょう。しかし、1回だけでも陽性だった場合は大腸がんが隠れている可能性があります。大腸がんを無症状のうちに診断できるせっかくのチャンスをムダにしないように、大腸カメラ検査を受けてください。
Q 便潜血検査が陽性で大腸カメラ検査受けたところポリープが見つかりました、切除してもらったほうがいいですか?
A 便潜血陽性のため大腸カメラを受けたかたのおよそ40%に良性の大腸ポリープが見つかります。大腸がんの多くは良性ポリープの一つである腺腫性ポリープから発生します。このため腺腫性ポリープが見つかった場合、できるだけポリープを切除してしまうことで将来の大腸がんを予防できます。
Q 大腸カメラ検査を予約したいです、どうすればいいですか。
A 大腸カメラ検査を受けるには、緩下剤や腸管洗浄液を用いて便をすっかり出す検査前の準備が必要です。患者さんの普段の便通や食生活、大腸以外の病気に応じた準備を行うため、事前の診察が必要です。事前診察はWEB予約または電話から予約できます。

 

大腸癌検診当院でも札幌市の大腸癌検診(便潜血検査)を受けることができます。

対象者は 40歳以上の方です。
検査料金は400円です。
以下の方は無料です。

  • 70歳以上
  • 65から69歳で後期高齢者医療被保険者
  • 市道民税非課税世帯の方
  • 生活保護世帯の方
  • 中国残留邦人支援給付世帯の方

 

 

 消化器病専門医・消化器内視鏡専門医

 肝臓専門医・総合内科専門医 

 本城信吾 院長

 

 

 

南北線南平岸駅から徒歩6分、リードタウン平岸ベースにある消化器内科

ほんじょう内科

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