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胆嚢ポリープ

 

胆のうポリープとは?

胆のう

胆のうは、胆汁という消化液を溜める袋です。胆汁は肝臓で1日500~700ml作られ、主に脂肪を消化する働きがあります。胆汁はいったん胆のうに蓄えられ、そこで濃縮されます。脂肪を含む食品を摂ると、胆のうが収縮して胆汁を十二指腸に絞り出します。

胆嚢ポリープ

胆嚢ポリープは胆嚢の内側にできた盛り上がりです。ポリープの形はキノコのような茎の部分があるものや、茎のないなだらかな盛り上がりのものがあります。茎の部分があるポリープを「有茎性ポリープ」、なだらかな盛り上がりのポリープを「無茎性ポリープ」と呼んでいます。
胆のうポリープのほとんどが「良性」ポリープで、治療の必要がありません。しかし、稀ではありますが「悪性」つまり「胆のうがん」のことがあります。

 

胆のうポリープの種類は?

コレステロールポリープ

胆のうポリープのおよそ90%がコレステロールポリープです。コレステロールの結晶が粘膜に沈着してできたポリープで、多くの場合茎のある「有茎性ポリープ」の形をしています。ポリープの頭の部分はコンペイトウのような形です。また、コレステロールポリープは胆嚢に複数同時にみられることが多いです。コレステロールポリープは良性ポリープであり、治療を必要としません。

腺腫性ポリープ

腺腫性ポリープは良性ポリープです。しかし腺腫性ポリープの一部は癌化することがあります。10㎜程度の大きさで単発のことが多いです。

過形成性ポリープ

胆のうの粘膜表面の細胞が、過剰に増殖してできるポリープです。過形成ポリープは良性です。ほとんどが5㎜未満の小さいポリープです。胆のうポリープのおよそ5%が過形成ポリープです。

炎症性ポリープ

胆のうポリープのおよそ1%が炎症性ポリープです。多くは5㎜以下の有茎性ポリープですが、10㎜以上のものもあり、大きい炎症性ポリープ胆のうがんと見分けることが難しいです。

胆のうがん

胆のうがんは、悪性の胆のうポリープで手術治療が必要です。検査で正確に胆のうがんを他のポリープと見分けることは難しいですが、大きいポリープや、なだらかな盛り上がりの無茎性のポリープ、時間とともに大きくなるポリープは胆のうがんである可能性が高いです。胆のうポリープの大きさが20㎜以上の場合、80%が胆のうがんだとされています。

胆のうポリープの種類

 

胆のうポリープの症状は?

胆のうポリープはほとんどが無症状です。健康診断や人間ドックの際にエコー検査で見つかることがほとんどです。他の病気のために行ったCT検査やMRI検査で見つかることもあります。胆石症や胆のう炎を合併するとお腹の痛みを感じます。

 

胆のうポリープの検査は?

血液検査

胆のうがんの腫瘍マーカー、CEA、CA19-9を測定します。

エコー検査

胆のうポリープを見つけるための標準的な検査です。ポリープの大きさ、形、個数を確認することができます。

繰り返し行える検査のため、小さいポリープの経過をみる場合には、定期的なエコー検査を行います。

超音波内視鏡検査

口から挿入する内視鏡検査です。内視鏡の先端に超音波緩速装置がついた特殊な内視鏡を用います。専門医のいる病院で、手術治療の適応を判断したり、手術の術式を決めたりするのに行われます。

造影CT検査

細かい砂状の胆のう結石はエコー検査で胆のうがんと見分けることが難しいです。この場合、造影CT検査やMRCP検査を行います。

胆のうポリープが胆のうがんを疑う場合、胆のうの外側にどの程度広がっているかを調べます。リンパ節や肝臓、肺などにがんの転移があるかどうかも調べることができます。

MRCP検査

MRIで胆のうや胆管、膵臓の病気を診断する方法です。エコー検査で十分観察できない場合や、胆汁の流れが淀んでいる原因を調べる場合に行います。

 

胆のうポリープの治療は?

良性の胆のうポリープは治療を必要としません。

一方で、病変が胆のうがんの場合は早期の治療が望ましいです。

「良性の胆のうポリープ」と「早期胆のうがん」を正確に見分けることはとても難しいです。また、検査で「明らかに胆のうがん」と判断できるまで病気が進んでしまうと治療が困難になってしまいます。このため、「がんが疑わしい」と判断した場合は、「がん」の診断が確定できなくても、胆のうを手術で切除します。そして、切除した胆のうを顕微鏡検査で詳しく調べる「診断的治療」という方法がとられます。

 

良性の胆のうポリープは、放置して大丈夫ですか?

5㎜以下の胆のうポリープ、5㎜以上でも有茎性で10㎜未満のポリープは「がんの疑いなし」と判断されます。しかし、ごく早期の胆のうがんがこの中に紛れ込んでしまう可能性があります。このため、「がんの疑いなし」と判断した場合でも放置せず定期的にエコー検査を行って胆のうポリープの大きさや形に変化がでないか経過観察します。5㎜以下の胆のうポリープが多発している場合は1年ごとのエコー検査を行います。6-9mmの胆のうポリープが見つかった場合は、最初の検査の3か月~6か月後にエコー検査を行い大きさに変化がなければその後は1年ごとのエコー検査を行います。

 

 

 消化器病専門医・消化器内視鏡専門医

 肝臓専門医・総合内科専門医 

 本城信吾 院長

 

 

 

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