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2024年11月の胃カメラ/大腸内視鏡の実績

[2024.11.30]

 

11月の検査実績

 

2024年11月の胃カメラ

11月のほんじょう内科の胃カメラは127件でした。

 

2024年11月の大腸内視鏡

11月のほんじょう内科の大腸カメラは57件でした。

 

膵癌早期診断

11月15日に札幌市医師会館で「病診連携を生かした膵癌早期診断の取り組み」と題した講演会がありました。講師は「尾道方式」の考案者で、2023年に第75回保健文化賞を受賞されているJA尾道総合病院の花田敬士先生でした。

尾道方式では、クリニックの腹部エコーで膵のう胞や主膵管拡張といった膵臓癌の間接所見がある方を見つけたら、基幹病院で超音波内視鏡とMRIによる精密検査を行います。超音波内視鏡は胃カメラの先端にエコープローブが着いた医療機器で、1㎝以下のCTや通常のエコー検査では発見することが難しい微小な膵臓癌を見つけることができます。またMRIでは膵臓癌が主膵管という消化液を流す管の太さに変化をきたすことを利用してしこりを形成する前の膵臓癌を早期診断します。

この方法を続けて尾道市とその周辺自治体では、膵臓癌の生存率を大幅に改善できているそうです。

全国で尾道方式をまねて病診連携による膵臓癌早期診断の取り組みが始まっています。

さらに、花田先生は尾道方式から一歩進んで、腹部エコーの所見がなくても、膵臓癌の危険因子がある患者さんを基幹病院に紹介して膵臓癌の精密検査を行う「Hi-PEACEプロジェクト」を始めているとのことでした。

Hi-PEACEプロジェクトでは膵癌の危険因子を、「Low-grade 危険因子」と「High-grade 危険因子」に分けて、Low-grade 危険因子が3つ以上の場合、またはHigh-grade 危険因子が1つ以上の場合に基幹病院での精密検査を行うこととしています。

 

Low-grade危険因子

膵臓癌家族歴:第一度近親者(親、子、兄弟)に1人の膵臓癌

糖尿病

肥満(BMI>30)

喫煙

飲酒(日本酒で1日3合以上)

膵酵素異常(リパーゼ、アミラーゼ高値)

 

High-grade 危険因子

膵臓癌家族歴:第一度近親者(親、子、兄弟)に2人以上の膵臓癌

膵臓癌の新規発症/増悪

腫瘍マーカーの上昇

 

膵臓癌の早期発見は私たち消化器内科医にとって依然として難しい課題ですが、一人でも治癒できるタイミングで膵癌が診断される方が増えるお手伝いができるよう励んでいきたいです。

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