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大腸カメラに麻酔を使うメリット・デメリット

[2025.07.03]

大腸カメラに静脈麻酔を使うメリット・デメリット


大腸カメラ(大腸内視鏡検査)は、ポリープやがん、炎症などの大腸の病気を発見するためにとても大切な検査です。しかし、「痛そう」「恥ずかしい」「苦しそう」といったイメージから、検査をためらう方も少なくありません。

そんな大腸カメラを、少しでも楽に受けられるようにする方法のひとつが「静脈麻酔(鎮静剤)」の使用です。今回は、大腸カメラに静脈麻酔を使うことのメリットとデメリットをわかりやすくご紹介します。

 

 

静脈麻酔ってどんなもの?

静脈麻酔とは、腕の血管から眠くなる薬(鎮静剤)を点滴で投与し、ウトウトとした状態で検査を受ける方法です。全身麻酔のように意識が完全になくなるわけではなく、多くの方は「あっという間に検査が終わっていた」と感じる程度の眠りに入ります。

 

静脈麻酔を使うメリット

① 検査が楽に受けられる

大腸カメラでは、内視鏡を肛門から挿入し、二酸化炭素で膨らませながら大腸の中を観察します。体形や大腸の曲がり具合、過去に受けた手術の影響があると、検査中にお腹が張ったり痛みを強く感じることがあります。

静脈麻酔を使えば、このような不快感や痛みを感じにくくなります。ウトウトした状態で検査を受けるので、「辛かった」という印象がなく検査を終えられます。

定期的に繰り返し検査を受けることが、大腸がんの早期発見に早期治療につながります。大腸カメラを受けた方が「辛かった、もう二度と受けたくない」と感じて2回目以降の検査を避けてしまうと残念です。静脈麻酔を使って楽に大腸カメラを受けることができれば、「この程度だったら、また検査を受けてもいいな」という気持ちとなり、次回の大腸カメラ検査への抵抗も減るでしょう。

 

② リラックスした状態で検査ができる

緊張して体に力が入っていると、腸の動きが悪くなり、スムーズに内視鏡を進めるのが難しくなります。静脈麻酔でリラックスすると、大腸の収縮が和らぎ内視鏡が入りやすくなるので検査時間が短くなる場合もあります。

また、患者さんが落ち着いていることで、医師も丁寧にじっくり観察でき、ポリープや早期のがんなどの病変を見つけやすくなります。

 

③ 恥ずかしさや緊張が軽くなる

大腸カメラに対して「恥ずかしい」と感じる方も多いですが、静脈麻酔を使うとウトウトしている間に検査が終わり検査中の記憶があまり残らないため、心理的なハードルも下がります。

 

静脈麻酔を使うデメリット

① 検査後にすぐ動けない

ほんじょう内科では短時間作用型の静脈麻酔薬を使用していますが、検査が終わった後に眠気やふらつきがある場合はしばらく院内で休んでいただきます。すっかり眠気やふらつきがなくなってからお帰りください。

ただし、当院では短時間作用型の静脈麻酔薬を使用していますので、お近くにお住まいの方は検査後お車を運転してお帰りいただくことが可能です。遠方からご来院される方には公共交通機関の利用や、ご家族の運転での帰宅をお願いしています。

 

② 麻酔薬の副作用に注意が必要

静脈麻酔薬には、脈拍が遅くなったり、血圧が下がったり、呼吸が浅くなったりといった副作用のリスクがあります。

ほんじょう内科では、検査中に酸素飽和度や血圧、脈拍などを生体モニターを用いて常に監視し、安全に配慮して行っています。万が一の場合にもすぐ対応できる体制を整えていますので、安心して検査を受けていただけます。

なお、私自身は過去に麻酔科医として勤務していた経験があり、麻酔薬の管理にも十分に慣れています。

 

③ 「完全に寝たまま」は保証していません

大腸カメラ検査を受ける方から「検査中は麻酔でぐっすり寝かせてください」とお願いされることがあります。

静脈麻酔は「必ず寝た状態になる」と保証できるものではありません。多くの方は検査中の記憶がぼんやりして「あっという間に検査が終わった」と感じる方が多いです。その一方で、中には「起きていたけど痛みはなかった」とおっしゃる方もいます。

苦痛なく検査を受けていただくことは大事なことですが、それ以上に安全な検査を行うことが一番大事です。「完全に寝た状態での検査」を追い求めて、安易に多くの麻酔薬を使用すると呼吸停止や血圧低下、ショックといった重大な副作用を引き起こしかねません。

私たちは、安全に大腸カメラ検査を受けてもらうため、副作用のリスクを抑えた適切な範囲で苦痛を軽減することを大切にしています。

ほんじょう内科では「ぐっすり寝た状態での検査」をお約束はできませんが、安全で苦痛なく大腸カメラ検査を受けていただけるよう努めています。

 

誰でも静脈麻酔を使えるの?

静脈麻酔をオススメする方

次のような方には、特に静脈麻酔を使った大腸カメラをオススメしています。

  • 以前受けた大腸カメラが辛かった
  • やせ型の体形
  • 過去にお腹の手術を受けたことがある
  • 緊張しやすい
  • 検査に不安がある
  • 年齢が若い

 

静脈麻酔をオススメできない方

次のような方には静脈麻酔の使用をオススメできません。患者さんが静脈麻酔の使用を希望されてもお断りする場合があります。

  • 過去に静脈麻酔で重大な副作用が起きた
  • 深刻な心臓病がある
  • 深刻な呼吸器疾患がある
  • 深刻な腎臓病がある
  • 深刻な肝臓病がある
  • 深刻な神経・筋疾患がある
  • 妊娠中
  • 授乳中で授乳を休むことができない
  • 遠方から自動車を運転して検査を受けに来る
  • ご高齢の方(75歳以上)

 

静脈麻酔を使うべきかどうか迷ったら

大腸カメラが苦手な方、検査に対する不安や強い方や緊張しやすい方、以前の検査でつらい思いをした方には、静脈麻酔を使った大腸カメラ検査をおすすめします。

一方で、過去に大腸カメラを麻酔なしで受けて平気だった方や、検査後すぐに仕事などがある方には、麻酔なしでの検査も可能です。

患者さんのご希望や体質、過去の検査経験をもとに、一人ひとりに合った検査方法を一緒に考えますので、どうぞお気軽にご相談ください。

 

まとめ

大腸がんは、初期には症状がほとんどありませんが、検査で早期発見すれば治療が可能ながんです。定期的に大腸カメラを受けることが、ご自身の健康を守る第一歩になります。

「痛そう」「怖い」「はずかしい」といった不安があっても、静脈麻酔を使えば大腸カメラ検査を楽に受けられる可能性があります。ぜひ安心してご相談ください。

 

 

 

 消化器病専門医・消化器内視鏡専門医

 肝臓専門医・総合内科専門医 

 本城信吾 院長

 

 

 

南北線南平岸駅から徒歩6分、リードタウン平岸ベースにある消化器内科

ほんじょう内科

北海道札幌市豊平区平岸1条12丁目1番30号 メディカルスクエア南平岸2F

TEL:011-595-8261

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