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C型慢性肝炎

C型慢性肝炎とは

  • C型肝炎ウイルスが何年もの間、肝臓に感染し続けることで引き起こされる病気です。
  • 無症状の時期が何年も続いたあとに、肝硬変、肝臓がんに進展します。
  • 肝硬変に進展すると、食欲低下、倦怠感、黄疸、腹水、浮腫、吐血などの症状が現れます。
  • 病気が進行するスピードには個人差があります。

 

 

C型肝炎ウイルスの感染経路

  • C型肝炎ウイルスは血液や体液を介して感染します。
  • 1990年代前半までは輸血血液製剤が原因で感染することがありましたが、現在は日赤血液センターで精度の高い検査を通った血液製剤が使用されるため、輸血、血液製剤が原因の感染はほとんどありません。
  • 衛生管理が不十分な刺青ピアス、その他の医療行為で感染する可能性があります。
  • 医療や廃棄物処理に携わる方が血液や体液で汚染した鋭利物でケガをすることで感染することがあります。
  • キス、食器の共用、抱擁などでは感染しないため、同居する家族の間での感染はほとんどありません。母子感染や性交による感染可能性は小さいです。

カミソリや歯ブラシの共用は避けて、傷や鼻血の処理の際はゴム手袋などを装着するようにしましょう。

 

C型肝炎ウイルスの検査

  • C型慢性肝炎では、GOTやGPTといった一般的な血液検査項目で異常値を認めることで診断されることが多いです。
  • しかし、C型肝炎ウイルスに感染していてもGOTやGPTが正常範囲に保たれている方がいます。GOTやGPTが正常範囲であってもC型肝炎ウイルスの感染が長く続くと肝硬変に進展していく方がいます。
  • HCV抗体はC型肝炎ウイルスに感染すると、およそ3か月で陽性となります。
  • HCV-RNAはC型肝炎ウイルスに感染すると、およそ2週間で陽性となります。
  • 治療によってC型肝炎ウイルスが体の中から排除されても、HCV抗体はしばらくの間陽性のままです。
  • 超音波エラストグラフィー(SWE)はエコー検査の機器を用いた肝臓の硬さの検査です。慢性肝炎から肝硬変に進展していくと肝臓の組織が硬くなります。これを数値化するのがSWEです。SWEの値が1.88m/sを超えると肝硬変に近づいている可能性があります。SWEの値が2.23m/sを超えるとすでに肝硬変に陥っている可能が高いです。
  • 肝臓がんの合併を監視するため3~6か月ごとにエコー検査(超音波検査)を行います。エコー検査で見つけにくい肝臓がんを見落とさないために造影CT検査や造影MRI検査を適宜行います。
  • 肝臓がんの主な腫瘍マーカーには、AFP、PIVKA-2、AFP-L3分画があります。
  • 肝硬変に進展した場合は食道静脈瘤を診断するため半年から1年に1回、胃カメラ検査を行います。

 

C型肝炎の経過

  • およそ20%の方は感染してから2週間以降に急性肝炎を発症します。残りの80%の方は感染してもほとんど症状がでないまま、慢性肝炎になります。
  • C型慢性肝炎となった場合20年で約4割の方が肝硬変に進展します。
  • C型肝炎ウイルスに感染してから肝硬変になるまでの年数は人によってさまざまです。
  • C型肝炎ウイルスによる肝硬変をC型肝硬変と言います。C型肝硬変になると年7%の割合で肝臓がんを発症します。
  • C型肝硬変の症状には、腹水、浮腫、食道静脈瘤からの吐血、食欲低下、栄養障害、倦怠感、黄疸などがあります。

 

治療はつらい? 

  • 以前はC型慢性肝炎の治療の中心はインターフェロン治療でした。インターフェロン治療は、発熱や倦怠感、抑うつなどの辛い副作用に半年から1年半の間耐えなくてはならない注射の治療でした。そして、この辛い治療に最後まで耐えたとしてもウイルスが排除され病気が治る方は4割程度でした。
  • 現在はDAA(Direct Acting Antiviral)と呼ばれる飲み薬の治療が主流です。この薬は副作用がほとんどありません。そして2~3か月の治療で約99%の方が完全に治癒します。
  • 主なDAAは以下のとおりです。

ハーボニー配合錠®

(レジパスビル・ソホスブビル)

セログループ1の慢性肝炎、代償性肝硬変の第1選択薬の一つ。治療期間は12週。重度の腎障害では使用不可。

マヴィレット配合錠®

(グレカプレビル・ピブレンタスビル)

すべてのセログループでの第1選択薬。慢性肝炎での治療期間は8週、代償性肝硬変での治療期間は12週。

エプクルーサ®

(ベルパタスビル・ソホスブビル)

すべてのセログループでの第1選択薬。慢性肝炎・代償性肝硬変・非代償性肝硬変の治療期間は12週。DAA再治療の場合はリバビリン併用で24週。

 

Q&A

C型肝炎の治療薬はとても高いと聞きました。
  • C型肝炎ウイルスの治療に用いられるDAAと呼ばれる飲み薬は非常に高価です。
  • このため、治療を受ける方の経済的負担を軽くして、安心して治療が受けられるように治療費の自己負担分を国が補助する制度があります。
  • 当院で、補助の申請に必要な診断書を作成することができます。

 

治療前にはどんな検査が必要ですか?
  • 血液検査でC型肝炎ウイルスの感染状況、ウイルス量、C型肝炎ウイルス分類検査(セログループ、ジェノタイプ判定)を行います。また、DAA治療が2回目以降になる方は、より専門性の高い病院で薬剤耐性遺伝子検査を行う場合があります。
  • 肝臓がんを合併していないかを調べるためのエコー検査、造影CT検査を行います。さらにMRI検査を行う場合もあります。腫瘍マーカー検査も併せて行います。
  • B型肝炎ウイルス(HBV)やヒト免疫不全ウイルス(HIV)などの感染経路が似通ったウイルス感染を合併していないか、血液検査で調べます。

 

「GPTが高くないから大丈夫」と言われています、大丈夫ですか?
  • 「HCV抗体が陽性だけど、GPTが高くないから治療を受けなくてもいいよ」と肝臓病を専門としていないかかりつけ医から説明されている方がときどきいます。しかし、これは多くの場合間違いです。肝臓専門医はGPTが高くなくても治療をお勧めします。
  • 検査を受けたときにGPTが高くなかったとしても、慢性C型肝炎は無症状のままじわじわと肝臓を蝕んでいく病気です。
  • 安全で有効性の高い薬物治療が受けられる時代になっています。肝臓専門医でしっかり検査と治療を受けてください。

 

薬の治療でC型肝炎が治ったはずなのに、先日他の病気で手術を受けるため血液検査をしたところ「C型肝炎ウイルスが陽性だ」と言われました。治っていなかったのでしょうか?
  • C型肝炎ウイルスが治ったかどうかを判断するのは、「HCV-RNA核酸定量」という項目です。治療を受けて治癒するとこの検査報告が、「ミケンシュツ」の状態が続くようになります。
  • 一方で手術前の血液検査で行うC型肝炎ウイルスの検査は「HCV抗体」という項目です。「HCV抗体」は、現在C型肝炎ウイルスに感染している場合だけでなく、過去にC型肝炎ウイルスに感染していた場合でも陽性となります。治療で治った場合も「HCV抗体」は陽性が続くのが通常ですので、「HCV抗体」の陽性はほとんど心配ありません。
  • どうしても心配な方は肝臓専門医を受診して、「HCV-RNA核酸定量」の再検査を受けましょう。

 

C型肝炎ウイルスのワクチンはありますか?
  • これまで、C型肝炎ウイルスのワクチン開発は試みられています。しかし残念ながら、実用化されたC型肝炎ウイルスのワクチンはありません。

 

治療によってC型肝炎ウイルスが治りました。もう通院しなくていいですか?
  • C型慢性肝炎が治った後も、定期検査のための定期通院は必要です。
  • C型肝炎ウイルスが排除されると、肝臓がんのリスクはおよそ1/3に減少します。しかし、治療前に肝硬変に近い状態まで病気が進んでいた方では、C型肝炎ウイルスの治療が成功した後で肝臓がんを発症する方がいます。
  • 治療前にすでに肝硬変になっていたり、肝硬変に近い状態まで病気が進んだりしている方は特に注意が必要です。
  • 3~6か月ごとの血液検査とエコー検査と腫瘍マーカー検査を受けましょう。適宜、造影CT検査やMRI検査を併用して、肝臓がんを監視します。
  • 肝臓がんは早期に発見すると、切らない治療で根治できる可能性があります。

 

さらに詳しくお知りになりたい方は、日本肝臓学会・C型肝炎治療ガイドラインをご覧ください。

 

 

 消化器病専門医・消化器内視鏡専門医

 肝臓専門医・総合内科専門医 

 本城信吾 院長

 

 

 

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